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ザもしくはジ

沖縄の話とかメンヘラの話とか全然関係ない話とか

ワッショイ 持病発覚編

それからの毎日ワッショイと僕の蜜月関係は続き、色々な場所に遊びに行った。

何せ学生で時間のあった僕は時間を持て余していたので、学業そっちのけで出掛けた。

東に病気の子供あれば行って看病してやり、西に疲れた母あれば行ってその稲の束を負い、なんて具合に毎日過ごしていた。

僕は歩くのが大嫌いなんだけどワッショイとなら歩く歩く歩く。

色々なカフェに行き、色々なドッグランを荒らした。

そして犬を飼う前はバカにしていた、犬に洋服を着せるという行為についに辿り着いてしまう。

フレンチブルドッグは暑さ寒さに弱いという困った体質なので、夏はパイル地の服を水で湿らせ体を冷やし、

冬は寒いので暖かそうな服を着せる。

犬の為だからと言い訳しながら、実際は飼い主の自己満でしかないことに気が付いていないフリをしながら。

自分を誤魔化しながら生きて来たんだ、でもそれも今日で終わり。

ありのままで空に飛び出してみるの。二度と犬に服を着させている人をバカにはしないわ。

実際にやってみないと僕はいつもわからない。

犬の服にもブランド的なお店がありそこで何十着もの服を買う。

首輪もリードも沢山買う。フレンチとはいえブルドッグなのでスタッズ付きの首輪を中心に買い漁る。

そして、ネットで交流を深めた人達と大阪フレンチブルドッグオフ会に参加する。

もちろんお洒落してから。犬がね。

多分10組位の人達しか居なかったと思うんだけど、初めて色々なフレンチブルドッグと交流して興奮していた、僕が。

その後、そのオフ会は毎年開催され、6年後には100組を超える参加者と、雑誌の取材を受ける迄に規模がでっかくなる。

そしてワッショイも雑誌デビューする。

因みに余談だけど僕も高校生の時に雑誌に載った事がある。そう軽い自慢。えへへ。

そしてワッショイも1歳を超え体重も12kgにまでなった。

そして春夏秋冬が過ぎ2歳になったある日ワッショイを見ていると、首をプルプル振っていて、

「怒るでしかし~」の横山やすしみたいになっていて、僕は動揺した。

ワッショイは吉本に行くのか?いや違う。病院だっ。

とりあえず、やっさん行動の動画を撮る。

明らかに普通の行動ではないので普段ワクチンを打っている病院じゃなんか不安だったから、ググる

すると門真に名医ありマスとの情報があり、そこへ行く事に決める。

車でブーンと急いで行くとお世辞にも綺麗とは言えない病院があり、明らかに不審そうな彼女に

「ほら、食べ物屋さんも汚いところで美味しいとかあるやん」と変な言い訳しながら病院へと入る。

病院は混雑していて僕の気持ちを急かす。一時間位待ったところで呼ばれて部屋へ入る。

すると威厳のありそうな先生が待っていて、動画を見せると脳になにか異常があるかもしれないので大学病院へ行ってCTを撮ってきてねって言われる。ワッショイ2歳にしてピンチ。次の日大学病院へと連れて行く。

子豚の様なワッショイと本物の豚の花子と2組が待合室で出会う。そして恋に落ち…ない。

「ワッショイちゃ~ん」と呼ばれ、診察室へと入ると若い女の人が居てワッショイを観察する。

ライトで目を観察している先生。するとライトの光がふと床を照らした時、ワッショイがそれを追っかける。

先生はそれが大変気に入ったらしく、部屋の電気を消しライトでワッショイを弄んでいた。普通は猫が反応して犬で反応するのは珍しいとの事。それで面白くてワッショイを気に入ったらしく先生は饒舌になる。大学の色々な情報や、患者の事など話だし止まりそうもないので「あの、それでCTを」と言うと「あっCTでしたね」と言い説明を始める。CTを撮るためには麻酔をしなければいけない事。フレンチブルドッグなどの鼻が低い犬は麻酔から覚めない場合もあるという事。あと色々不安な事を言われたけど、渋々同意書にサインする。

2時間後位に呼ばれ診察室へ行く。すると脳の画像が沢山並べられていて説明を受ける。ワッショイはそこには居ない。

「これは先天性の水頭症ですね」「死ぬんですか?」「死なないですよ」とりあえずその言葉に安心したところにワッショイが連れて来られる。麻酔がまだ残っているワッショイはまだ立てないんだけど必死で立とうとして転けてを繰り返し、息が荒くなっている。

「飼い主と離れるとダメらしいですぅ」と看護婦さんが頼りなく言い、僕達の元へ帰ってきたワッショイは落ち着き僕の腕の中で眠る。

先生に「さすがは飼い主ですね」と言われ、僕はホッとした気持ちと嬉しい気持ちでニヘェと気持ち悪い笑顔になる。そう会計までは。「本日のお会計はこちらです」と渡された請求書の額をみて僕のニヘェは消えた。フレンチブルドッグが買える値段がそこには書かれていて、なんだワッショイは結局後払いだったんだと無理矢理自分を納得させた。

その次の日CT画像を持って病院へ行く。すると例の先生が出てきて背骨も奇形だと告げられて更にショックを受ける。

どうやらワッショイは体が短すぎるらしく骨が変形しているらしいとの事。これはブルドッグなんかには良くある事らしい。

そして水頭症はまぁ間違いないらしく、シャントと呼ばれる外科的治療をするか薬で対処療法をするかを選択する事になる。先生は外科医専門らしいので切りたそうでウズウズしている様子が伺える。でも僕は薬で抑えられるなら薬でお願いしますと言い「イソバイト」と言う人間用の薬を貰う。この薬を一生飲み続けなきゃいけないらしい。そして先生から「この背骨じゃ6歳位で歩けなくなるかもしれませんね」と言われ、さらにショックを受け帰る事になる。

家に帰ってから「犬用 車椅子」でググる。すると出てきてちょっとビックリする。世の中あるもんだなと思い、これでもしも歩けなくなっても大丈夫だと少し安心する。でもなるべくなら自力で歩ける期間が長い方がもちろん良いのでベッドを低くしたり、部屋中の段差を減らした。

ワッショイを見ると相変わらずのアホ面で僕は少し泣く。